第1章 【誘拐】

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捲れたスカートから白い下着が見えている。 私は腰を浮かせてスカートで下着を隠した。 どうしたら良いの…。 カーテンがされていても、その色の変化からもう夜であることはわかる。 犯人は4人…。 そのうち声を聞いたのは、いつも私に話しかける男とパソコンを使う男、そして殴られた私をかばった時間を計っていた男。 もう1人の声は聞いていない。 1人1人の声を忘れないようにしよう。 全員が同じ黒のジャージを着て、黒い帽子、サングラス、黒いバンダナで顔を覆っている。 背格好も話さない1人を除いては、ほぼ同じ。 もしかして、もう1人は女? 1人だけ痩せていて、身長も低い。 ただ胸は無い…。 でもそんなのどうにでも隠せる。 確かめたい…女か男か…。 助けが来るのを待ってるだけじゃ駄目…。 父はあてにできない。 自分の身は自分で守らないと…。
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