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「俺は最後にこの計画に声をかけられた。
参加するつもりなんてなかったけど、誘拐するのがアンタだと知って、手を貸すことを決めた。
ほら…腹空いてるだろ?」
そう言うとサンドイッチを袋から取り出す。
「アンタの口には合わないかもしれないけど…」
「だから手が…」
「手錠の鍵はアイツが持ってる。
だから嫌かもしれないけど、俺が食べさせるから」
そして袋から取り出したサンドイッチを私の口元に運ぶ。
毒とか…変な薬が入ってたりしない?
私は警戒して口を閉じた。
「安心しろ。
大事な人質を殺したりしない」
そう言うと1口分くらいに手で切ったサンドイッチを、バンダナの下で自分が食べて見せる。
「ほら!! 食べろよ」
私は安心してサンドイッチを口にした。
「どうして優しくしてくれるの?
さっきも止めてくれたよね?」
「俺はアンタを知ってるから…」
私の知り合い!?
「誰!?」
「それは今は言えない」
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