第1章 【誘拐】

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「どうして!? 何で誘拐犯なんかに!?」 「言っただろ? アンタを知ってるからだ」 この声…聞き覚えが無い…。 「夜にここに入れるのは俺だけだ。 他のヤツは来れないから安心しろ」 どうしてこの人は入れるの? 疑問ばかりだ。 「だから夜は安心して眠った方が良い」 「あなたはここに来て大丈夫なの? 仲間にバレないの!?」 ビデオにこの人は映ってないの? 「監視カメラには映らない場所に立ったから。 でもバレたら俺もヤバいだろうな…。 身代金受け渡しが上手く行かなければ長期戦になるかもしれない。 これ、飲むんだ」 男は何かの錠剤を取り出した。 「何!? これ?」 「心配するな。 ただの眠剤だ。 今夜、アンタが寝てる状態を録画する。 長期戦になれば夜はそれを流すから。 そうすれば、こうして食い物を届けに来れる」
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