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「でも…私は普通の家庭に生まれたかった…。
小さな家で、家族でご飯を食べて、休日は一緒にでかけて…。
そんな平凡な家庭で良かった…」
「へぇ…金持ちのお嬢様にも悩みはあるんだな」
男は私が眠るまで、傍にいてくれた。
そしていつの間にか深い眠りに落ちる。
その後、男がどんな細工をしたかも知らずに…。
「おい!! いつまで寝てんだ!!」
ガン!!
「ぅっ…いったぁい…」
足を蹴られて起きた。
薬のせいか、目を閉じたと思ったら一瞬で起こされた感じ。
今日も現れたのは4人…。
この中に昨日の人もいる。
でも、意識はするなと言われた。
私は敢えてその人を4人の中から探さなかった。
「神経質なお嬢様は、こんな所じゃ寝れないんじゃないかと思ったら、随分グッスリ眠ってたな」
薬をもらわなければ絶対に眠れなかったと思う…。
「…私、どこでも寝れるから…」
それにしても今何時なんだろう…。
身代金を用意するタイムリミットは正午。
お父さんは用意できたのだろうか…。
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