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そしてサングラスとバンダナを外した。
私の目は大きく見開く。
「龍ちゃん…」
私の目からまた涙が流れる。
「何でわかった? 俺だって」
優しい目…変わって無い…。
「いつも…ひっくっ…美華は偉いなって…ぅっく…撫でてくれた…」
「はぁ…。よく覚えてたな」
龍ちゃんはまたサングラスとバンダナで顔を隠す。
「俺とは他人のフリをしろ。
じゃないと2人とも殺されるぞ」
「何で龍ちゃんまで!?」
「とにかく…俺はアイツらの所に行く。
いつまでもここに居たら不審に思われるからな。
美華…いいか。
よく聞くんだ。
俺がお前を守るから…だから今は他人のフリを貫いてくれ。
わかったか?」
私は泣きながら何度も頷いた。
「よし…偉い…良い子だ」
そう言って頭を撫でて、龍ちゃんは出て行った。
こんなところで龍ちゃんに会うなんて…。
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