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そして3時間後の電話ではビデオカメラは回されなかった。
父親が私の無事な姿を見せろと言ったけど、犯人達はそれを拒否した。
父親を不安にさせて揺さぶる計画か…龍ちゃんが私を守ってくれたか…。
「6億は用意した。
どうしたら良い!?」
カチカチカチ…。
「本気になれば用意できるんじゃないか。
娘の命より金が大事だったのかな?」
あの父親ならあり得る…。
「それより、この金をどうしたら良い!?」
カチカチカチ…。
「お前の携帯と6億を秘書に持たせろ。
警察の車が1台でも追跡してたら、娘は殺すよ?」
「わかったから娘を無事に返してくれ!!」
カチカチカチ…。
「今後の指示は携帯にする。
秘書は車に金を積み、横浜方面に走れ」
ブツッ…、ツー、ツー。
「ふん。最初から6億くらいの金用意できただろうに」
さっきの男が言う。
「ここからは、別行動だ。
それぞれ配置について連絡を待て」
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