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「あら? …やっぱりあの後に誰か来たみたいね」
女が私に近づいてくる。
4人それぞれが大きな重そうなバッグを床に置いた。
身代金を受け取ったんだ…。
でもどうやって?
「あらぁ? …誰か大事な人質に手を付けちゃったのかしら?」
私の胸のキスマークを見ている…。
「誰が戻ってきた?」
龍ちゃんが私に問いかける。
「……」
私は俯いた。
すると龍ちゃんはまた私に上着を掛けてくれた。
「誰だ?」
怖い声…龍ちゃんが怒っているのが伝わる。
「俺だよ。俺」
あの男が手をあげた。
「ちょっと!! アンタどういうつもりなの!?」
女があの男に詰め寄る。
「どうって…別に…男の本能ってヤツだろ」
男は開き直った。
しかも今の言い方だと、最後まで何かあったんじゃないかと誤解されそう!!
「この女に惚れたの? 私はアンタのためにオヤジに抱かれたのに!?」
えっ!?
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