第2章 【真の目的】

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「はっ!? お前馬鹿か!? この女は園長をやるための餌だぞ!?」 えっ…!? さっきからやり取りされている“やる”って…“殺る(やる)”って意味!? 龍ちゃんは目的は復讐だと言っていた…。 最終目的は父親を殺すことなの!? だからピストルなんて持ってるの!? 震えて歯がぶつかりカチカチと音をたてる。 「どうせ、この女もやるんだろ? だったらその前に回しちまおうぜ!!」 ドキッ!! すると龍ちゃんは男に勢いよくピストルを向けた。 カチャンとピストルから小さな音がする…。 「おいおい!! 冗談だって!! そう熱くなるなよ」 男は両手をあげて苦笑いしている。 「俺は、そういう下品な趣味は無いんだよ。 2度と口にするんじゃねぇよ」 龍ちゃん…。 「わかった…わかったから銃下ろせよ。 な?」 「手錠を外せ。上の階に移動する」 そう言って龍ちゃんはピストルを下ろした。 龍ちゃんもピストルを持っていたことが、ちょっとショック…。 この人達の仲間なんだから仕方ないのかもしれないけど…その銃口を次は父に向けるの?
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