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でも裏門に行かなければ後悔する気がした…。
「一緒に行こうか?」
朱里はそう言ってくれる。
「ううん。大丈夫。
ありがとう」
「そう? 後で報告してよね」
朱里は笑って前を見た。
こんな脅迫めいた手紙を送りつけてくる人の所に、朱里を連れては行けない。
怖いけど…1人で行かないと…。
写真…、写真…。
私は窓から見える景色を眺めながら考えていた。
そして、あっという間に放課後になってしまう。
「美華、行くの?」
「うん…まぁね」
「美華がラブレターの相手に会いに行くのって、久しぶりだよね。
それだけ強烈なラブレターだったってこと?」
朱里は冷やかすように笑う。
確かに…強烈だった…。
「内緒。
それより…朱里にお願いがあるんだ」
「何?」
「あのね…」
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