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「おはよ。千恵ちゃん。」
「あ、おはよ…」
学校に着くと相変わらず
綾は、千恵に近寄ってくる。
「元気ないね…大丈夫?」
「あ、うん。平気だよ~」
千恵は、咄嗟に作り笑顔で
微笑む。
昨日直巳と喧嘩してから
メールも電話もしていない。
怒っている…よね…
と思うと怖じけずいて
連絡できない…。
そんな事を考えていたら
いつものパターンだ。
講義は、すでに終わっていた。
休憩時間に入ったが
千恵は座ったまま
立ち上がろうとしない…
できない。
綾も千恵の普段と違う態度に
若干の気を使っていた。
が…
「裏切りもの~~!」
叫びながら少女は、千恵の
背後から突進し背中を
ビタンと叩く。
千恵より一回り太った体格
愛嬌のある顔に
派手な髪色、服装
典型的なバンギャだ。
彼女は、千恵の背中を叩くと
ポカポカと千恵の頭を叩く。
「まみりん痛いよ~」
「千恵の裏切りもの~」
「ええー」
半泣きになりながら
まみりんは、愚痴を溢す。
「昨日馬場で見たー
いつの間に
彼氏作ったのさ~!」
「あ!ああ…ごめーん!」
まみりんと千恵は、
いわゆる親友
小学生の頃からの同級生でありバンギャ仲間。
千恵がバンギャになったのも
まみりんの影響がでかい。
メシア一筋と二人は、決め
いつか彼女になれる日を
夢見て今日まできた。
「どこで出逢ったのさ~!
どんな人なのさ~!」
「え、ええと…」
千恵が返答に困っていると
意外!
綾が口を開く。
「ChaosのVoの
ナオ・ヴラドさんですよ~」
千恵は、凄い勢いで綾に
振り替える。
「あ、綾ちゃん…
知ってたんだ…?」
「はい!綾はけーと命なんで
けーとの盤の事は
何でも知ってます!」
千恵は溜め息をつき
直巳との出会いの経緯を話す。
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