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エレベーターが、
八階から順に降りてくる。
その間も千恵と竜矢は
談笑を続ける。
エレベーターが、開く。
「あ」
「あ」
「ん??」
エレベーターから
降りてきたのは、何と
直巳だった!
千恵と直巳は
突然の出来事に“あ”と
声を上げてしまう。
竜矢だけは、状況を
理解できていないようだ。
先に口を開いたのは
直巳だった。
「てめぇ誰だよ。
イチャイチャ…
してんじゃねぇよ!」
「えええ!?俺様?
てかお前が誰だよって感じ
俺様は、こいつの
彼氏様だぜ~」
竜矢は、おどけて
千恵の頭を掴む。
「ちょっとたっちゃん!」
千恵が、そう言い終わる前に
直巳は、無言で竜矢を
殴り飛ばしていた。
竜矢は、身体ごと
3m程吹き飛ぶ。
「俺の女に気安く
触ってんじゃねーよ!!」
直巳の叫び声は
ロビー全体に木霊する。
竜矢は、身体を起こし
殴られた頬を手で拭う。
「いってーな馬鹿!
ジョークだ!
アメリカンな
感じじゃねぇか!
何々だよお前!」
「ちょっと!二人共ー!」
千恵が間に入り事情を
二人に説明する。
直巳は、舌打ちをしながら
千恵の制止を聞かず何処かへ
行ってしまった。
竜矢は、
納得いかないようだったが
家へと帰って行った。
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