四話 逃げるな!意気地無し!

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エレベーターが、 八階から順に降りてくる。 その間も千恵と竜矢は 談笑を続ける。 エレベーターが、開く。 「あ」 「あ」 「ん??」 エレベーターから 降りてきたのは、何と 直巳だった! 千恵と直巳は 突然の出来事に“あ”と 声を上げてしまう。 竜矢だけは、状況を 理解できていないようだ。 先に口を開いたのは 直巳だった。 「てめぇ誰だよ。  イチャイチャ…  してんじゃねぇよ!」 「えええ!?俺様?  てかお前が誰だよって感じ  俺様は、こいつの  彼氏様だぜ~」 竜矢は、おどけて 千恵の頭を掴む。 「ちょっとたっちゃん!」 千恵が、そう言い終わる前に 直巳は、無言で竜矢を 殴り飛ばしていた。 竜矢は、身体ごと 3m程吹き飛ぶ。 「俺の女に気安く  触ってんじゃねーよ!!」 直巳の叫び声は ロビー全体に木霊する。 竜矢は、身体を起こし 殴られた頬を手で拭う。 「いってーな馬鹿!  ジョークだ!  アメリカンな  感じじゃねぇか!  何々だよお前!」 「ちょっと!二人共ー!」 千恵が間に入り事情を 二人に説明する。 直巳は、舌打ちをしながら 千恵の制止を聞かず何処かへ 行ってしまった。 竜矢は、 納得いかないようだったが 家へと帰って行った。
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