四話 逃げるな!意気地無し!

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「よぉ糞野郎  来てやったぜ。  17年ぶりくらいか?  俺は小2くらいだったしな」 直巳がそう呟くと “フッ”と笑った気がした…。 …そう気がしただけだ 千恵と直巳は…… 一際目立った墓石の前に居た。 直巳は、無言で日本酒の栓を 開けると赤く光っている墓石にバシャバシャと振り掛ける。 墓石の横に飾ってあるギターが笑うように音を奏でる。 墓石にクリスタルの窓が 細工され その中に生前の写真が飾ってある。 思わず千恵は声を上げてしまう 「この人!」 燃えるような赤い髪 派手なメイク 何でも見透かすような黒い瞳 優しい大きな口。 「ヨ、Yoshiki…」 千恵は、思わず口に 出してしまう。 そこに飾ってあったのは ギャのみならず日本人の大半は知っているであろう ソロミュージシャン… マイナーなんかではない メジャー中のメジャー トップアーティスト。 作詞作曲を手掛け 全てのパートを自ら演奏し 打ち込む。 ギタリストでありながら ヴォーカリスト。 ソロで活動する。 がバンドと名乗る ヴィジュアル系の神 Yoshiki
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