2.

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そうよ。あのヒマワリみたいに。 どうせ倒れてしまうなら芽なんか出さなきゃよかったのに。 「そう言えば、あんた、どうして工藤さんがプロポーズしたかって聞いたことある?」 「ない」 ママはがくんと崩れる真似をした。苦笑する。 「だろね。けど、興味ない?」 「ない」 「じゃ、あんたはどうして結婚したの?」 「それは……なんとなく……」 考えをまとめる。それからそれを言ってもいいのか考える。 ママはその間、待っててくれる。そう言えば、夫もそうだ。 「あのね、なんとなくだけど、彼が変われるって言うならそうなのかもしれないって思ったのと、もしかしたらあたしの知らないあたしのことを知ってるんじゃないかって思ったから」 「へぇなるほどねぇ」 「でも……」もう、そうじゃないかもしれない。 「工藤さんはね、あんたが風で倒れたヒマワリを見て「可哀そうに」って言った時にこの子と結婚するって思ったんだって」 ママはそう言って夫が話したことを私に聞かせた。 ユリちゃんは、俺が育ててたヒマワリが風にやられて倒れたのを見て「可哀そうに」って言ったんだ。 可哀そうにって言いながらそっとしおれた葉っぱを撫でていた。 その時さ、なんかいきなり「あ、俺この子と結婚する」って思ったんだ。
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