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「つ、疲れたぁ」
更衣室に着くなり座り込んだ私。
好美先輩達がクスクス笑っている。
「最初は覚える事もたくさんだから、私達も疲れたよね」
「焦らなくても、徐々に覚えればいいからね」
優しい言葉をかけてくれる先輩達がありがたい。
「はい~」
疲れてる笑顔を見せれば、笑われてしまった。
身体にムチ打って着替えを済ませ外に出れば、暗がりが辺りを包んでいる。
少し離れた所に数人の部員がいて、
「お疲れー」
その中にナオくんの姿を発見。
先輩達の後を着いていきながら近づいていく。
「今日、みんな張り切ってたねぇ」
「いつもだって」
「えー、サキちゃんがちゃんと入部してくれたからでしょー」
「そりゃ、いいとこ見せたいよな」
「だって、サキちゃん」
軽口を叩いている先輩達に急に話を振られた。
「えっと、何にも覚えてないです」
「マジでー?」
「あーあ、あんなに頑張ったのにねぇ」
みんなが笑いだす。
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