プロローグ

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 やはり、健太にもウインクには見えなかったのであろう。 「左目大丈夫?ゴミ入っちゃったなら見てあげるからおいで。」 と心配そうに言った。 「いやっ……これは一応ウインクのつもりで……」  彼女は俯きしょんぼりする。  しっ……しまった、変なこと言っちゃった。どうしよう。  うぅ……慣れないことしなければ良かった。さっきも、ゴミ入っちゃったから見てって話にのれば良かったのに。正直な私の馬鹿。  お互い自分の世界に入り込んでいるせいで、2人の周りの雰囲気は何とも表現しづらいものとなっている。
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