プロローグ

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 暖かい日差しを全身に浴びながら、短めの黒髪を風になびかせ歩いていく1人の女がいた。  身長は150センチ後半、スタイルはキュッ、キュッ、ボン。まあ、胸が小さいことを除けばパーフェクトと言えるものである。その上、ぷっくらした唇に潤んだ瞳。同姓からも可愛いと言われるであろう容姿も持ち合わせている。  しかし、彼女とすれ違う人々は彼女に見向きもしない。それもそのはずである。彼女の服装は何世代か前の物であろう白のトレーナーに、茶色のジーパン。そんな彼女を一言で表現すれば地味。せっかくの容姿を服装が台無しにしているのである。
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