プロローグ

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 彼女も急いで立ち上がり「助けてくれてありがとうございます。」と大声でお礼を言った。  あ~あ。面と向かってお礼を言わせてくれても良かったのに……何か用事でもあったのかな?  が、男が何故すぐさま立ち去ったのか女は身をもって知ることになる。  「かっこよかったよね?」「本当だよね。」「身をていして女を守る。男じゃないか。」  周りがざわついている。  こっ……これが恥ずかしくてすぐに帰っちゃったんだ。彼女は顔を真っ赤にして愛しの健太の待つ駅に向かって歩を進めた。
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