60人が本棚に入れています
本棚に追加
5.
森の中を彷徨い数日。
強くなろうと、他の動物達を見て廻ったが、自分ではとてもじゃないが太刀打ち出来ないモノ達ばかりだ。身長は優に倍以上あるし、鋭い牙や爪を備えたまさにモンスター達に小型犬程の自分がどうこう出来ようがないのは明白。
ならばと、先日の骨野郎と似たような相手を探してみたが見つからない。
確かにこんな山奥に人間が態々足を運ぶこと事態稀だし、死んで骨野郎に成るとも限らない。
手頃な敵はいないのか。
このままでは自分が他の動物に捕食されかねない。
今は運よく肉食獣とエンカウントをまぬがれているが、いつ鉢合わせするかわからない。
早急にレベルアップするしかない。そのための紫色の靄だし、きっとアレは経験値に違いない。ドラ○エ先生とかファイ○ルファン○ジー先生が生前教えてくれたよ。敵を倒せば強くなるって。
なのに身近な敵は皆高レベル。
……手詰まり感がいなめない。
「わぅ~~~~!(どうすればいいんだ~!)」
魔法は出ないのか、魔法は。
「わう!(メラ!)」
「わう!(メラ!)」
「わうわうーわ~~!(メラゾーマ~~!)」
うんともすんとも火が出ない、チクショウ。
「わうわ!(ファイヤ!)」
「Πγυδαι」
最初のコメントを投稿しよう!