プロローグ

2/4
前へ
/19ページ
次へ
―――ゴス 闇の中に落ちていた意識が痛みによって覚醒する 「なぁに寝てんだ柴山」 顔をあげると眉間にシワを寄せた男性がこちらを見下ろしている 「…さぁせん…」 そう言って黒板に目をやる 白や黄色のチョークできれいにまとまって書かれている 「Sin、Cosとか何なんだし…」 とりあえずノートに写し始める ポンポン 突然肩を叩かれる 多分後ろの席に座ってる笹川だろう 「浩介なに注意されてんだよ なんだなんだー? 深夜アニメでも見てたのか?」 「んなわけねぇだろ」 再び襲ってくる眠気に目をこすりながら答える 「チッ!外れたか!」 …やつはおれをなんだと思ってるんだ キーンコーンカーンコーン チャイムである どうやら授業の大半を居眠りに費やしてしまったらしい 周りの生徒が帰りの支度をしている 今日は1学期最後の授業なのだ つまり学校は四時間で終わる 「よしHRバックレて帰るか」 おれは教室をあとにした
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加