プロローグ

3/4
前へ
/19ページ
次へ
「あちぃなおい…」 夏の日差しが照りつけるコンクリートを歩く こんな日は1日中クーラーのきいた部屋でゲームをしたいと思うのは自分だけだろうか 「あら、お帰り」 隣の家のおばさんである 「こんにちは!」 そう返し立ち話をするでもなく自宅のドアを開ける そのまま靴を脱いで自分の部屋に直行! ではなく隣の部屋にいく 扉には『恭介の部屋』と綺麗な字で書いてあるプレートがついている そう、おれには2つ上の兄がいる しかし数年前に 「この家のこと頼むぞ」 と言って出ていったっきり帰って来ないのだ 警察に捜索届けを出して捜してもらったが見つからず打ち切られてしまった… それから毎日帰ったあとに部屋を見るようにしているのだが ガチャ 「いるわけないか…」 帰ってこないのである 自分の部屋に入りカバンとワイシャツをベッドに放り投げる 「さて、昨日買ってきた新作ゲームでもやるか!」 おれはPS3を起動し、ディスクを入れる ゲーム欄には 『ARMORED COREforAnswer...』 の文字 「Game Start!」 カチ コントローラのボタンを押し画面は暗転する 次の瞬間 目の前を真っ白な光で覆われる おれは為す術もなく まさに光の速さで気を失ったのだった
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加