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「───っ、は、」
強く、息を吐く。自分でも唐突過ぎたと思う其の行動の結果はむせるという想定内のもので。
咳が治まったあと、視界に飛び込んだのは日が暮れて数時間というところであろう月すら存在しない蒼い夜空だった。
反射的に口元へと遣った手に気付くと琥珀色の髪の少年は、もう片方の手と共にそれを目の前に遣りまじまじと見つめる。
状況を理解して起き上がる、と。
「い゙っ、た、…」
丁度頭の位置にあったらしい何かに勢いよく打ち付けた。
痛い。痛すぎて涙が出てくる。
なんだこの仕打ち。
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