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「いやあ、代々、異象を継承しているってことは、儚さんも僕と同じように、限界的な運動神経を持っているのかなあ、と思って」
「は?」
眉をひそめる儚さん。
「私を貴方みたいな、ガッチガチの運動神経馬鹿と一緒にしないでくれる? 異象って言うのはね、一種類だけじゃないのよ」
毒舌!
ちょっと油断したらこれだから困る、落ち込む、鬱になる。確かに異象が一種類だけだと思っていたのは、安易すぎたかもしれないけど、けれども、もっと色んな種類があるって教えてくれなかった儚さんも、儚さんだと思うんだけど……。
と、気持ちを堪える僕。
だって恐いもの。反論したら次に何がとんでくるかと思うと、背筋が凍る思いだ。
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