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「で、異象の名称、性質が分かったのはいいんだけど、それで僕の異象がどうにかなるんですか?」  豪語するように「その必要は無いわ」って言ったぐらいなんだから、それなりの解決策ぐらいはあるんだよね?  異象を探求しているんだから、解決法ぐらい知っているんだよね? 「ええ。解決の前提で、大切なのは、貴方が何の異象に罹っていたのかを知ること。その為の透視だったのよ」 「ということは」 「そう、今からが異象の解決工程。これが終われば、貴方ははれて異象から解放されるわ」  解放、か。確かに解決する他、手段は無いんだけど、解決してしまうと、それでいだきを捜索する手段が無くなってしまう。  何だか、複雑というか、解せないというか。東野も、そんな面持ちを浮かべている。  でも、そうする他、仕方が無いんだ。手掛かり無しで、いだきを探すしかない。  そうしないと僕は、いだきの姿を見る、その可能性さえ、異象に断ち切られてしまうのだから。
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