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「どこに行く?」
いだきは軽快に、はきはきとした声で言った。僕が俯き考えていると、東野が
「考えるの面倒だし、最初はカラオケにでもいかねえ? テンションあがるし」
なんて言ったものだから、考えていた僕からすれば、不快極まりなかったが、ここは我慢、我慢。
「そうね、カラオケに行きましょう」
なんていだきが言ったもんだから、我慢する他選択肢は無い訳だしね。
「そうだな、カラオケがいい」
「口裏合わせてくんな」
我慢……だ。
ということで、僕達はまず最初にカラオケに行くことになった。よし、今日はめいいっぱい楽しむぞ。高校生万歳。
住宅地から離れ、雑貨屋、デパート、ゲーセンなんかが立ち並ぶアーケードに向かう。
「どこのカラオケに行く?」
いだきが言うと、東野が真っ先に手を上げる、上げる、上げる。わかった、もうわかったから。そんな何度も手を上げ下げしないで。
「アーケード裏にあるカラオケに行こう。あそこは値段が激安なんだ」
「どこだよそれ」
「知る人ぞ知る、カラオケさ」
ふうん、そう。
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