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…………………当然、嘉一自身も芹沢が本心から自分を気に入ったなどとは、思ってなどいない。
(大方、副長の下にいる人間が欲しいんだろう
……最悪顔かな)
何よりも、自分の主観より土方らの言っていた話を信用したかった。
(きっと、そうに違いない)
そう自分を納得させながらも、自分の胸を突いた鉄扇。
あの男の力強く、芯の通った目の内にあった、何か。
それがどうにも分からぬ今、嘉一は自然と眉をしかめざるを得なかった。
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