日常が終わる夜

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『……遅いぞ、お前達』 『信長様、彼等も事情がありますから…』 『あら、蘭丸。優しいのね』 えーと…、僕らの目の前におる彼等は本物やろか? 僕らを見据える様に腕を組み仁王立ちしている、魔王 織田信長。 彼の横に沿う様に立っている、美女 濃姫。 そして、その一歩後ろに立つ忍者 森蘭丸。 僕らの知るゲーム『戦国バサラ』そのままのキャラクターが、目の前に…おる。 『……聞いているのか?』 『この現状を理解してないみたいね……、蘭丸』 『はい、濃姫様』 ハッと気づいた時には、蘭丸さんが僕らの目の前に膝まづいていた。 「え、あ、あの…」 楓が慌てて立たせようと同じようにしゃがみ込むが、蘭丸さんは首を横に振った。 『ようこそいらっしゃいました、忠義様、楓様……そして、末裔達よ』 この言葉から、僕らの人生は変わる事になるとは思いもせぇへんかった。
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