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僕らは唖然としてた
いや、動けへんかったってゆうのが正しいのかも知れん。
僕らの前で膝まづいている蘭丸さんは、いつの間にか立っていてニッコリと微笑んでいた。
「あの…どういうことですか?」
『ふむ…簡単に言おう、お前達は我等の生まれ変わりだ』
『簡単に言いすぎですよ、信長様…』
蘭丸さんはよくツッコムんやな、あんな身なりやのに堂々としとる。
『貴方達の中には、もう既に私達が眠っているのよ?』
「僕の…中?」
「特に何も感じませんけど…」
楓の言う通りや
微かでも、何も感じひん。
『まだその時が来てないだけですよ』
「その時…?」
蘭丸さんの言葉は、いつも意味が深いような気がする。
『そんなに心配しなくて良い。……うむ、お前達の仲間も出会ったようだな』
「…すばるくん達?!」
『心配しなくていいわよ。今、貴方達が置かれている現状と同じよ』
濃姫さんは、喋るだけでも色っぽい…
でもその言葉を聞いて、少し肩の荷がおりた気がした。
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