日常が終わる夜

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楓がスタジオから外へ出ようとした途端… ――…我らの力、目覚めるが良い。 またあの声が響いた それは楓にも聞こえた…いや、響いたんか周りをキョロキョロしとる。 どうやら僕だけやないみたい… 「あれ?満月やけど、真っ赤やね」 「ほんまや…さっきまでは綺麗やったんに不気味やな」 真っ赤な満月が目に留まり、夏の生暖かい風が妙に違和感を覚えさせた。 二人で赤い満月を見ていると、不意に満月を何かで遮られた。 しかもその影は段々大きくなり近づいて… 「って、楓、危ない!」 「へ?あ…きゃっ」 咄嗟に楓を突き飛ばし、僕もその場から離れた。 僕らが立っていた場所には、無数の手裏剣が落ちており一人誰かが立っていた。 「楓…、お前 何者や?」 突き飛ばしてもうた楓に駆け寄り立たせて前に立ちはだかりながら問いただしてみた。 「……未覚醒、……末裔達ヲ殺ス迄」 「ちょ……待てや!」 不思議な言葉を残しその場を去って行った 先程の声からして男、でもあの格好は忍者…今の時代にあんなんあるか? 未覚醒…何に覚醒するんや?
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