4 復讐鬼の真意

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 ……『どうして』だと?   これが復讐であるとともに、『ゲーム』だからさ。 「どうせ殺すなら楽しまなくちゃな……」  ひとり歩きながら呟く。  『できるかぎり遊戯的に殺す』。それが俺の復讐の方法だ。単に殺すだけでは飽き足らない。 「さあて、あいつに真相がわかるかな……?」  これはある意味、ひねりのために用意した趣向。あいつがいつもユイと探偵の真似事をしているから、わざわざこんな計画を立ててやったのだ。  そう……あれは予告状というより挑戦状なのだ。探偵気取りのひねりへの。 「……さあ、宴の始まりだ」  俺は復讐に向けて動き出す。  ――いま、この瞬間から。
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