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だが英二の後ろの家の屋根からまた別の足音が聞こえてきた
『タッタッタッタッタッタッタッ!』
今度の足音は目の前にいる異形の生物の足音より小さい
「はっ!」
そして小さなかけ声と共に英二と異形の生物の間に何かが着地した
よく見ると薙刀を右手に持った長い黒髪の制服姿の少女だ
少女は異形の生物から英二を守るようにして立っている
少女「あなた!
どうしてこんな時間に出歩いているのですか!!
夜間の外出は島の掟に違反していますわよ!!」
少女は背を向けたまま英二を叱りつけた
英二「島の掟…?
なんだよそれ!?
俺そんなの知らねえぞ!!」
英二は目の前にいる少女にいった
少女「はぁ?
何を仰っているのですか?」
そう不思議そうにして少女が英二を見た瞬間異形の生物が少女に飛びかかった
英二「あっ!?
お前あぶっ!!」
英二が危ないと言おうとした瞬間彼女は左に飛び退き薙刀を振った
だが薙刀が異形の生物に届く距離ではないことは明白だった
しかし次の瞬間薙刀が『グニャッ』と変な音をだして鞭のようになり異形の生物に伸びていった
そして異形の生物をあっという間にグルグル巻きにした
少女「あなたもあなたですわよ?
人間を襲うなんて…
この罪…死を持って償いなさい!!」
少女がそう言った瞬間鞭のようになって異形の生物をグルグル巻きにしていた薙刀が一気に回転し異形の生物を切り刻んでいった
みるみるうちに異形の生物はスライスされた
死体が道路に落ちる
しかしその死体は黒い粉になって風に乗りどこかに消えていってしまった
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