ある晴れた日に

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「今日、どこか行ってたのか?」 「うん。友達と買い物でその帰りだったの」 よく見ると手提げバックが横の席に置いてあった。 「ふーん、でも荷物少なくないか?」 そう、手提げバックはあるものの他の袋は見つからない。 「あぁ、今日はアクセサリー類だけ買ったから。 服はまた今度にしたんだ!」 と手提げバックから手の平サイズの紙袋を取り出した。 そして、俺に見せるように開けて中の物を転がすようにして手の平に乗せた。 中央で青い綺麗なサファイアが輝くイヤリングみたいだ。 「可愛くて衝撃買いしちゃった……あはは」 照れるように頭を撫でる綾瀬を見て、俺はいつも通りに言った。 「いいんじゃないか?似合うと思うぜ!」 綾瀬なら似合うとパッと見た瞬間、俺は直感していた。 「そ、そうかな? それなら嬉しいかも」 照れたような笑顔をしながらイヤリングを耳につけている。 「どうかな?」 少し強調したように俺に見せてくる。 「おう!バッチリだぜ!」 俺はやっぱりと納得しながら言った。
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