プロローグ

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  なにやら小言を呟く蘭は放っておいて俺は席に着く。        「おはよう。新学期初日から遅刻ギリギリとは今年も絶好調だな、涼平」 席に着くなり話しかけてきたのは、少しクールなイケメン君の 中萱 和也(ナカガヤ カズヤ) と、 「今年は、進路もあるんだからほんと気をつけなよー?」 その隣りで明るく笑う  美坂 千夏(ミサカ チナツ) だ。     少し補足すると ウチの学校は一年から卒業までクラス替えが無く、三年間同じクラスメートと過ごす。   その為クラスの連中とは随分仲が良い。 その中でも特別仲が良くいつも一緒にいるのが俺と蘭にこの二人を加えた4人だ。   担任の計らいで三年になった今年は席が自由なのだ。   なので、俺の前が和也、隣りが蘭、右前が千夏という配置になっている。     「そーだなー。今年でもう高校も終わりだもんなー…。遅刻してる場合じゃないわなー」 なんて俺が呑気に答えながらその後も談笑してると、 担任が体育館へ移動するよう指示を出した。   だりぃなあー… 始業式。
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