プロローグ

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  翌日、いつもの癖で二年の時の教室に行ってしまったのはご愛嬌。   ガヤガヤする教室もチャイムと同時に入ってきた担任の始めた出席確認により皆、席へ戻っていった。   全員の出席確認が終わる頃には空席は二つだけだった。   宮原 拓斗(ミヤバラ タクト)と、 夏目 純(ナツメ ジュン)    空席のこの二人はちょっと突っ張っていて、他の連中とは少し毛色の違う連中だった。 言うなれば不良の、遅刻が当然の奴らだ。 毛色が違う連中でも二年以上同じ教室にいればそれなりに関わりはある。    一年の時から相も変わらずの生活を続けてる彼らはきっと今日も昼頃にはふらっと教室へ来るだろう。 まあ毎日遅刻寸前の俺も人の事言えたようなもんじゃないんですけどね!     それにしても… 机に片肘をついたまま俺は窓の外を眺める。  なんだか今日は空がやけに明るいんだなー…。   昨日の夜に降っていた雨は朝にはすっかり止んでいた。 晴れてる、という事なんだろうか。 雲一つないこの空は光ってるようにも見えるが…    まっ、どうでもいっか。別に。   大して気にもとめずに、そのまま淡々と授業をこなした。   まぁ基本寝てるだけなんだがな。 
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