プロローグ

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「ん…。」   寝不足の朝のようなけだるさを感じながら目を覚ます。   「どこ…だ?ここ…」   まだ冴えない頭をフル活動しながら周囲を見渡す。     教室の三倍近く大きな部屋。 それも何の飾り気の無い真っ白い正方形の部屋。   そして、そこらじゅうに先ほどの自分の様に意識を失って倒れているクラスの連中。     落ち着け…。落ち着け…。 そう自分に言い聞かせるも、この状況に頭がついていかない。     見た所、扉も無ければ窓もない。   なら俺らは一体どうやってここに…。     先ほどまで教室に居た事は覚えてる。   そうだ。HR中だったんだ。 そこで急に眠くなって…     それから…! それから…!! わけの分からない状況に混乱して取り乱す俺の肩にそっと手が触れる。   「涼平も目を覚ましたか。大丈夫か?とりあえず落ち着け。はい、ゆっくり深呼吸してー…」   そう催促する、 神原 京介(カンバラ キョウスケ) が俺の横に立っていた。   「え?あ…あぁ…ごめん。ありがとう」   スー…ハー…スー…ハー… 言われた通り深呼吸を二度繰り返した。     ふぅ…。お陰でだいぶ冷静になれた。
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