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「いいだろ?理由なんか……ああ、話は変わるが、揚羽の目は、誰に似たんだ?」
「お婆ちゃんです。ハーフだったんですって」
「良かったじゃねーか。婆さんに似て。美人に違いないだろうからな」
南元が二本目の煙草に火をつけ、笑いながら言った。
揚羽は、南元が何を言いたいのか、全く理解出来ず、やや不満そうな顔になるが、そんな彼女の頭を南元は、撫でた。
ふと、南元は険しい表情に変えた。
「桐生……どうした?怖い顔をして」
南元の背後には、二人の場所を突き止め、後を追ってきたガクが佇んでいたのである。
揚羽は、ガクに気づくと、嬉しそうに表情を明るくさせた。
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