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「1人でいるの、嫌いなの…。誰かと一緒のが安らげるから」
ポツリと呟く様に揚羽が語る。
その様子が、とても寂しそうに見えて、銀月は何て声をかけるか戸惑った。
窓際のソファーに二人は、向かい合う様に座る。
「ね、銀月先輩って、死神になって何年経つのかしら?」
「んー、50年以上は経つな……老けないから、年月がどの位経つか、気にしなくなったけどな」
「……ガクは?二代目を継いで長いの?先輩たちって、休みの日は、お出かけとかする?どんな過ごし方をするのが好き?」
揚羽は、聞きたい事が山ほどあるのか、次々と質問を繰り出してくる。
銀月は、ひとつひとつ、丁寧に答えていく。
「ガクは、継いで数年以上だな……休みは、まあ……それぞれによるが、オレは、桐谷らと過ごすかガクの所に行くかだな~。揚羽は?」
「……ガクの所で過ごすのが殆どよ。こっちには、まだ仲良くしてくれる人は銀月先輩か、桐谷先輩に小泉先輩だけだもの」
質問に対し、揚羽は、大きな瞳を僅かに伏せた。
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