第八話 「南元の目的」

7/13
前へ
/150ページ
次へ
「なあ、揚羽ちゃん。南元さんって、揚羽ちゃんから見て、どんな人に見える?」 「南元さん?厳しいけど、優しい面もあるのよ。色々と気に掛けてくれたりして…」 「……」 誰に対しても、食えない態度を醸し出し、お世辞にも優しい言葉をかけたり、そんな態度を見せそうにないと思えた銀月は、意外な事を聞かされた。 (揚羽ちゃんが女性だからか?いや……女性や子供だからといって、贔屓する人じゃないしな。他に理由があるか?) 新たに分かった謎に対し、銀月は首をひねった。 「銀月先輩?どうかしたの?」 「……あ、ゴメン、何でもないよ。それより……その蝶のブローチ綺麗だな」 揚羽が常に身につけている蝶のブローチを指差して、そう言うと、揚羽は、嬉しそうに表情を変えた。
/150ページ

最初のコメントを投稿しよう!

97人が本棚に入れています
本棚に追加