見合い結婚させます課

「我社の伝統ある仕事だ。それに、私達の仕事は社員達の幸せを願うもの。喜んで働こうじゃないか！」

課長は、少し垂れてきたと嘆いていた自分のお腹をポンと叩いて気合いを入れる。

「そうですね。実際に社員の喜ぶ顔を見るのは嬉しいですし。この部署に入りたくてこの会社に入社したようなものですから」

「そうなのか？初耳だな」

「あれ？言ってませんでしたか？…凄かったんですから！会社説明会での社長の言葉。もともとブライダル関係に興味あったあたしは『イチコロ』でしたよ」

あたしは、自身の就職活動を思い出し、クスクスと笑った。

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