異変と疑念と

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 その後もいろんなゲームで勝負して、ボクが勝てたのはパズル系のゲームだけ。でも賭けをしてなかったから何にも無し。上映時間が近くなってたからまた映画館に向かってると、なんにも無い所でボクはコケた。 「何やってんだ上條」  青木がボクの腕を掴んで起こしてくれる。ちょっとフラつきながら立ち上がるボク。 「なんだろ、急にクラってして」 「調子悪ぃの?」  幸一がちょっとだけ心配そうにしてる。 「まぁ今朝まで微熱があってさ」 「風邪か?」 「かな?」  カウンターに向かって歩こうとして、またクラっときた。今度はダメだ。膝からカクンって倒れて、ボクは意識を手放した。二人が何か言ってたけど、その時はもう何にも聞こえなかった。  気が付いたら知らない天井が見えた。視線を上げるとボクの名前が書かれたプレートが見えた。病院みたい。 「気が付いたか?」  声のした方を見ると、青木と幸一が立ってた。二人とも真剣な顔してる。 「あれ?」 「あれじゃねぇよ。いきなり倒れて、慌てたじゃねぇか」  幸一が怒ってる。 「ごめん」 「ま、大事にならなくてよかったよ。家にも連絡入れといたから、お前の母さん来るからさ」 「ありがと。うちのお母さん何か言ってた?」  青木はすんごい慌ててたって言ってた。怒られちゃうかなぁ。
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