22人が本棚に入れています
本棚に追加
A Woman Dream
「……えこ……さえこ………冴子!…冴子!死ぬな!死んじゃダメだ!!君は生きなきゃいけないんだ!!クソっ!」
誰かが叫んでいる。
どうやら、私を呼んでいるようだ。
叫ばなくたっていい。
私は――――死ぬのだ。どうせ。
どうせ死ぬなら、静かに逝きたいのだ。
だから、もう頑張らなくても良い。
そう言ってあげたいけれど、もうどこも動かせない。
ここはどこ?
私は誰?
なぜ私はここにいる?
何も分からなくなってきた。
ただ、分かるのは愛しい人の顔。
この人と別れたくない。
それだけは理解出来た。
意志に反して、意識は遠のいていく。
そして――――――――――――――――
最初のコメントを投稿しよう!