創造と破壊

17/27
前へ
/311ページ
次へ
「アタシからも質問がある」 部屋にノックをしない訪問者。 腰まで伸びた白い髪、青白い肌。 別のゲームの作品のキャラクターのアラリィである。 「なんでしょうか?」 事務的な態度を取るベロボーグ。 「あんたはこの前……温泉の時に沙姫の身体を使っていたのかい?」 温泉――それはチェルノボーグという〝破壊の化身〟の役割を担った者と会合した時の話だ。 あの時の『フォース』がどうなったかは結局は分からず終いだ。 「? いいえ、何の事でしょうか?」 それは虚偽ではない。 純粋に言っているのであろう。 「そうか、なら良いさ」 アラリィは光太郎の隣に座る。 彼女も会話の内容から気になるようで、黙って聞く立ち位置に来る。 別に拒否する必要性もないので、光太郎は話を進める。
/311ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1471人が本棚に入れています
本棚に追加