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「それで、あんたは何者なんだ?」
光太郎は見え見えのストレートをかます。
「あんたが沙姫じゃねえのは分かってる。じゃあ、お前はなんだ?」
「それはあなたも気付いているのでは?」
失礼ながら、沙姫には似つかわしくない落ち着き様を垣間見る。
そんな〝彼女〟の正体、断定とした形はないが予測は可能だ。
一時的とは言え、『エクスカリバー』の力を取り戻した。
それは沙姫の中に居る〝彼女〟あっての事だが、そんな芸当がただのアニメのキャラクターに出来ようはずもない。
できるとすれば滝川と似た存在になる。
「お前は俺や滝川さんに近い存在――じゃないか?」
半信半疑、確証はない。
しかし、それは正解だった。
沙姫の姿をした〝彼女〟は頷く。
「私はベロボーグと言います」
正体を明かす前に〝彼女〟は名乗る。
ベロボーグ――それが彼女の名のようだ。
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