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魔王
「・・・?ヴィンセントくん、少々尋ねたいことがあるのだが・・・」
ヴィンセント
「はい」
魔王
「町に人間が住みついているようだが・・・」
ヴィンセント
「このひと月の間に移住をしてきた者たちです」
魔王
「ふーん・・・・・もうひとつ、なぜかしら妙齢の婦人と乙女の姿が多いようだが・・」
ヴィンセント
「それは魔王様のために集められた生贄さんたちですから」
魔王
「ふーん・・・・ブーーーーーッ!!!!!」
(コーヒーを吹き出す)
「いっ・・・生贄って!?」
ヴィンセント
「どうやら惰眠(だみん)をむさぼっている間に魔王伝説に新たな項目が加わったようです」
(魔王に本を差し出す)
魔王
「・・・すげー」
(魔王、本をめくり)
ヴィンセント
「中身を要約しますと・・」
「魔王はその後宮(こうきゅう)に千人もの側室を住まわせ、毎夜毎夜十人以上もの側女を夜伽(よとぎ)の相手とし」
「それでも飽き足らずに町や村を襲っては次々と汚れ無き乙女を次々と毒牙にかけ・・・コホン」
「いやはや、見下げ果てたエロ魔王っぷりですな」
魔王
「やってねーじゃん!ねつ造じゃん!!」
ヴィンセント
「あ~そうでしたっけね」
ノエル
「あやうく本気にするところでした・・」
魔王
「まったく・・・蘇るたびあることないこと付け加えられる・・・」
ヴィンセント
「ともかくさっそく公務に取り掛かって・・・」
魔王
「……のっけから何をしろと?」
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