8人が本棚に入れています
本棚に追加
農家
「…なあ…誉田?」
刃
「ん?」
農家
「これってさ、
あのバイオみたいな感じっぽくない?」
刃
「はぁ?お断りやわ!
第一、武器ないやろ(笑)」
農家
「ですよね~(笑)」
そんな会話をしながらも
俺は捜索、農家は辺りの
探索をしていた。
この学校…嬉しいことに
コンビニがあるのだ。
食堂だってある。
まあ…崩れてしまっているが…。
正直いえば、
農家には、その崩れたものの
中にあった食糧などを探してもらっている。
刃
「…。」
捜索するのが嫌になってきた。
探しても探しても
出てくるのは、
顔や身体の一部、内臓器官が潰れていたり、
身体が二つに別れていたり…
様々ながら死体しか見つからなかった。
やっと生きている人を
見つけたという時にはどれほど
嬉しいだろうか?
そう思っていたら…出てきた。
続けて探せば出るわ出るわ
生存者がバンバン出て来た。
意識こそないが、
先ほど拾ったAEDとか
心臓マッサージで
蘇生することに成功すると
次々とその生存者数は
増えていった。
正直、女の子にたいして
心臓マッサージをするのは
恥ずかしいというか…、
なんというか…つい、ためらいかけたりもした。
まあ…蘇生は成功し感謝されたから
良いのだが…。
結果的に日が傾くまでに
だいたいの人は発掘できた。
生存者よりも
圧倒的に死者の方が多かったことは
残念な結果だった。
20時を越えたころには
俺は瓦礫の山とは離れた小高い丘にいた。
丘の下には
野球グラウンドがあり
そこにたくさんの明かりが灯っていた。
よくいう“キャンプファイヤー”である。
(救援灯の役割もあるが)
刃
「…1500もおった全生徒数も残ったのは100ちょいか…。」
…今朝あった大地震…。
あれって…本当に…。
星を見上げる俺に
優しく吹いたそよ風が
撫でるように髪を揺らしていった…。
最初のコメントを投稿しよう!