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ギルドを出るといつの間にやら空は紅く染まりだしていた。
「やばいな。少し急がないと本当に喰われる」
急ぎ足で服屋へと向かうエクシブ。
てっきり店の前で苛々とした表情をしたココが待っていると思い覚悟していたのだが──。
「これはどうですー?」
「おおっ! あ、でも、これも捨てがたいの」
「いいー! それいいー! ならこれと合わせてー」
入り口の近くでも聞こえる二人の声に安堵の溜め息がもれる。
どうやら、まだ服選びに熱中していたようだ。
店の入り口から声をかける。
「迎えにきたぞー!」
かなり大きめな声で呼ぶが、二人の話はいまだに続く。
どうやら聞こえていない、いや、獣の聴力をもつココが聞こえないというのもおかしい。
ともなれば、敢えての無視か。
だが、このまま入っていけば間違いなく罠にはまるだろう。着替え中にばったり、というベタな場面が想像できる。
まだ数ヵ月ではあるが、互いの行動が読める程の付き合いはしている。
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