二章

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 酒場に着いた二人はゆっくりと呑み始めた。  目的は情報収集。  客の姿格好でエクシブがどのあたりの地域の者か、言葉が通じる者かを判断しココに教える。  あらかた見当をつけると、行動を始めた。  時にココがテーブルを離れ、時に二人で離れ。  情報を得るために相手を選ぶのだが、酒を持っていけば例え小娘であっても上機嫌で話す者や、金でどうにかなる者も居る。  中には余計なことをしようとする馬鹿者もいる。  そのような相手にはエクシブが後ろに立つわけだ。 そんなことを繰り返しているうちに、気付けば客は疎らとなるほど夜が更けていた。  いや、朝が近付いたと言える。 「殆んど潰れているな」  動きながらで少量しか呑んでいないエクシブは、器に入る最後の一口を流し込みココに言う。 「ふむ、しかしなかなかの収穫はあったからの。カウンターのあの者を最後にするかよ。リン、良いかの?」 エクシブは静かに頷きココと共に男に近付いた。 「この時間に潰れぬとは、なかなかのうわばみのようだの」  その声に振り向く男。
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