二章

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「はぁ、しかし……、わしも傭兵の法にはあまり詳しくないので偉そうなことを言えた義理ではないが、それは違反にはならないのか?」 「水面下ぎりぎりってとこですかね。それに違反になるならギルド長の許可はおりない」  驚くのを通り過ぎ、最早呆れたような顔をするココ。 「ただの旅にはならんとは思っていたがよ」 「くっくっく、テランの頼みを聞いて良かった。今回は退屈せずに済みそうだ。飲め、嬢ちゃんにグラン=エクシブ! 今宵の酒は全てわしの奢りだ」 「ウチは嬢ちゃんではなく、ココと言うんよ!」 「おお、すまんすまん。よろしくなココ! はっはっは」  グルーはばんばんとココの背中を叩いて豪快に笑う。 「けほっけほっ、ウチはこのおやじは好かんよ」  叩かれたせいか、軽く咳き込みながら眉を八の字にし本当に嫌そうにエクシブの腕にしがみつくココ。  テランの紹介でなければどうにも出来ようものだが、流石のココもやりようがない。  そんな様子を見ながらいつものため息を吐きつつ、エクシブはグルーにココと酒を酌み交わしながら旅の安全を祈るのだった。
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