二章

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「くく、昔に戻ったようだ」  その言葉に、思わず苦笑する二人。 「確かに。昔は、こんなことばかり、言いあってた」 「将軍がいたらきっと剣を抜かされていたな」  その光景を想像し、思わず笑い出す三人だったが。 「あ、あのー。おれはどうすれば?」 「んっ? あっ! すまんすまん、続けるからちょっと待ってくれ」  面接中の男に問われ、わたわたとするダグラスとエクシブ。  それを見てルークは外へ出ようと扉に向いたとき、エクシブが声をかけた。 「ルーク、もう行くのか?」  ゆっくりと向き直り頷く。 「先に、戻っている。冬には、また会うだろう」  言い終わり歩きだそうした瞬間、何かを思い出し告げた。 「山越えは、薦めない。最近、質の悪い者が、集まっている。行くなら、気を付けろ」  そして静かにギルドを去っていったルーク。 「山越えは、気を付けろ……か」  団長位が言うほどのこと、エクシブは肝に命じ面接者へと向き直った。 「さて、待たせたな。続きを始めよう」
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