其の三

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姫の乳母だ。     主人は彼女を 男 だ と 思 い 、 その化粧が恐くて 一目散に逃げた。   主人を操ると思われる者も 主人と同じ気持ちだったらしく 主人の意志に逆らわず とにかく逃げた。   城を出て、   城下町を抜け、   平原に飛び出し、   縦横無尽に   意味もなく駆け回り、   回転アタックし、   川で泳ぎ、   剣を振るい、   回転切りをして   ようやく止まった主人の体。     平原に出てからは、 明らかに主人の意志で やっているのではない。   操る者が誰なのか…、 それは結局 最後まで 分からなかったのだが、 最後には主人も 体が勝手に動くのが ラクだと感じるように なってきたらしい。   あぁ、どんどんと主人が ナマケモノになっていく…‼
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