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ダグラスはその紙…リンの個人情報が記載された紙を受け取ると、顔写真を見た。
「間違いない。俺が殺したのはこいつだ。」
「そうか、ダグが殺ったのか…良かったなキース。もしお前が殺ってたら、シカゴの連中はミスターアランにお前の首を差し出したろうよ。」
「リチャードさん…笑えないスよ、それ。」
キースが強張った表情で言った一方で、リチャードはニヤついていた。
━━━━と、サクティが口を開いた。
「キース、お前は昨晩何を?」
「リチャードさんにも訊かれましたよ。俺は昨日紹介された女と一晩中一緒でした。真偽は彼女に訊けば━━━━」
「でもお前、隠してることがあるんじゃないか?」
少し嫌そうな顔をしながら説明したキースの顔を見ていたリチャードが、急に真面目な顔で言ったのだった。
「何スかそれ…俺が怪しいとでも思ってるんならお門違いだ!俺が怪しいならあんたも十分怪しいぜ?あんたが電話で俺の居場所を確認して『迎えに行く』って言った直後に俺の部屋に奴等が来たんだからな!」
言われたリチャードは落ち着いていたが、そんな彼をダグラスとサクティの視線が射抜いた。
「リッチ…本当か?」
「確かに居場所を確認したし『迎えに行く』とも言った。だがそれはこうして話し合う為だ。」
リチャードにキースが噛みつく。
「じゃあ何であんたはすぐ応援を寄越さなかったんだ?『ドラゴン』がいなかったら殺られてたかも知れない!」
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